ショッピングカートは大きく分けると2種類「高機能が魅力の有料カート」「月額費用を抑えて低リスクで開業できる無料カート」です。どちらの利用が向いているのかについても解説します。
これからネットショップを開業される方は、どのショッピングカートを利用するか決まっていますか。
デザイン性を追求したい方や、個性的なネットショップを運営したい方であれば、ショッピングカートを利用したECサイト構築に興味があるでしょう。
しかし、ショッピングカート構築サービスは様々な種類があるため、どのサービスを利用すれば良いのか迷いがちです。
そこで本記事では、ネットショップ開業におすすめのショッピングカート構築サービスを紹介します。
ショッピング(EC)モールとショッピングカートの違い
そのため、ネットショップ開業を決めたときに、モールへの出店にしようか迷う方もいるでしょう。
ショッピングモールは、なんといっても集客力の強さがメリットです。しかし、月額利用料は高い傾向にあり、一定の売り上げがないと赤字になるリスクがあります。
一方、ショッピングカートであれば、ネットショップの売り上げにあわせたサービスを利用することで、赤字のリスクは避けられるでしょう。
しかし、知名度がない状態からのスタートとなることがデメリットです。
さらに、理解を深めるために以下より、ショッピングモールとショッピングカートの特徴と、出店費用について解説します。
ショッピング(EC)モールの特徴と出店費用
- ・楽天
- ・Yahoo!ショッピング
- ・Amazon
ほとんどの方は、いずれかのショッピングモールを利用した経験があるでしょう。
集客力が強く、知名度のあることがモールの特徴です。
ネットショップの運営者にとっては、この集客力は魅力的です。しかし、出店するためには月額費用などの出店費用が必要な場合もあります。
楽天、Yahoo!ショッピング、Amazonでの出店費用を以下の表にまとめました。
モールへの出店費用をチェックしましょう。
楽天 がんばれ!プラン | Yahoo!ショッピング | Amazon 小口出品 | |
初期費用 | 66,000円 | 0円 | 0円 |
月額費用 | 21,450円 | 0円 | 0円 |
販売手数料 | 3.5~7.0%+システムサービス利用料 | 2.5~16.5%+決済サービス手数料 | 8%~15%+100円 |
このようにYahoo!ショッピング・Amazon「小口出品」では、初期費用・月額費用が不要なので低リスクで出店ができます。
楽天では、初期費用と月額費用がかかるため売り上げを確保できない場合、赤字になるリスクがあります。
ショッピングカートASP(独自ドメイン型)の特徴
ショッピングカートASPを用いるメリットは、自由にサイトを構築しやすいことです。そのため、コンセプトに沿ったデザインを追求できるというメリットがあります。
オリジナリティの高いサイトを構築できれば、競合サイトとの差別化を図りやすくリピーターの獲得にも役立つでしょう。
しかし、独自ドメイン型ECサイトは知名度がない状態からスタートするため、集客に力を入れなければならないことがデメリットです。
そのために、ショッピングカートASPの場合は、より安価にサイトを構築しながら資金を広告やブランディングに投入しましょう。
そこで重要となるのが、ショッピングカートの費用です。
ショッピングカートASP(独自ドメイン)の費用
・初期費用
・月額費用
・販売手数料
・決済利用料
ショッピングカートでかかる主な費用は以上となります。
これらの全てのトータルを計算して、予算に見合ったショッピングカートを選びましょう。
有料カートと無料カートの違い
有料・無料の違いは、月額費用が発生するかどうかです。
一般的に有料カートのショッピングカートは、サービスが充実しています。集客機能や顧客管理機能、越境ECなど豊富な機能がビジネスをサポートしてくれます。しかし、月額費用が発生するため、売り上げが少ない店舗では利益を圧迫してしまうのがデメリットです。
一般的に月額売り上げ目標が100万円を超えているのであれば、有料カートの選択も検討しましょう。しかし、試しにネットショップを開業したい方や、副業で月数万円程度から始めたい方は、無料カートの利用がおすすめです。
有料ショッピングカート
例えば、受注量が多くなると必要となるのは受注管理システムです。このシステムがなかったり不便だったりすると、効率的な業務ができません。そのため、順調に受注量が増えるほどに業務が煩雑となり、人手が足りなくなるでしょう。
そうならないためには、受注量が増えるほどより利便性の高いシステムやサービスが必要となります。
このように、有料ショッピングカートを選ぶ基準は、月額費用はもちろんのこと、欲しい機能が搭載しているかです。
有料ショッピングカートでおすすめサービス5選
- ・MakeShop
- ・ショップサーブ
- ・futureshop
- ・カラーミーショップ
- ・shopify
有料ショッピングカートであっても、「カスタマイズ性が高く、オリジナリティを追求できる」「多機能でビジネスをサポートしてくれる」「越境ECに対応している」など、それぞれ特徴が違います。
有料ショッピングカートから選ぶ際には、運営に必要な費用はもちろん、機能が充実しているかをポイントにしましょう。
それでは、5つの有料カートの特徴をそれぞれ解説します。
MakeShop(メイクショップ)
MakShopの特徴は、販売手数料が0円なことです。
ネットショップ開業にかかる費用は、基本的なプレミアムショッププランであれば、初期費用11,000円に加えて月額費用11,000円となります。
販売手数料が0円なので、販売数が増えるほどコストパフォーマンスが良くなります。そのため、月額売り上げが100万円以上のネットショップにおすすめのショッピングカートです。
「テンプレート173種類が無料」「日本の商習慣にあわせた651機能を搭載」により、販売から運営、集客の課題に応えてくれます。
MakeShopの基本的なプレミアムショッププランの内容は、以下となります。
MakeShop プラン | プレミアムショッププラン |
月額費用 | 11,000円 |
初期費用 | 11,000円 |
販売手数料 | 0円 |
クレジットカード決済月額 | 1,100円 |
クレジット決済手数料 | 3.19%~ |
登録可能商品数 | 10,000点 |
導入実績 | 11,000店舗超 |
テンプレート数 | 173種類 |
参考:MakeShop 公式サイト
▶https://www.makeshop.jp/
※クレジットカード決済利用の場合は、月額1,100円の利用料と、販売ごとに3.19%~のクレジットカード決済手数料が必要です。
ショップサーブ
ショップサーブの特徴としては、CRMに重点を置いていることです。
CRMツールを利用すると適切な顧客管理ができるため、リピーターへの訴求に役立ちます。そのため、ショップサーブは、ロイヤルカスタマーを重視する運営戦略に適したショッピングカートです。
ショップサーブの基本プランは以下となります。
ショップサーブ | 基本プラン |
月額費用 | 24,200円 |
初期費用 | 16,500円 |
登録可能商品数 | 3,000点 |
テンプレート数 | 156種類 |
参考:ショップサーブ 公式サイト
▶https://sps.estore.jp/
futureshop(フューチャーショップ)
futureshopは19年の運用実績があります。そのノウハウをシェアできるサポート体制により、ネットショップの成功を大きく後押ししてくれます。
futureshopの魅力は以下となります・
- ・カスタマイズ性が高い
- ・リピーター獲得に向けた機能が豊富
- ・他社サービスと多数連携が可能
オプションには、オムニチャンネルや越境ECなどの、ネットショップをさらに躍進させる機能が搭載可能です。
futureshop | スタンダードプラン |
月額費用 | 24,200円~ |
初期費用 | 24,200円~ |
登録可能商品数 | 50~10,000点 |
販売手数料 | 0円 |
最低利用期間 | 1ヶ月 |
参考:futureshop 公式サイト
▶https://www.future-shop.jp/
カラーミーショップ
カラーミーショップの特徴は、月額費用3,300円、初期費用が3,300円と比較的に安価で始められることです。
決済手数料が約4%で、決済方法により若干の変動があります。販売数が多いほど手数料が増えやすいです。しかし、ランニングコストを抑えながらネットショップを開業したい方にはおすすめのショッピングカートです。
ネットショップ初心者向けのサービスとして、「メールサービス」「お役立ち動画」があります。これらから、ネットショップ運営のノウハウを学べるのもおすすめポイントです。
カラーミーショップのレギュラープランは以下となります
カラーミーショップ | レギュラー |
月額費用 | 3,300円~ |
初期費用 | 3,300円~ |
登録可能商品数 | 無制限 |
ディスク容量 | 5GB |
登録画像数 | ~50枚/1商品 |
フリーページ | 10,000ページ |
販売手数料 | 約4%決済方法により違いあり |
テンプレート数 | 80種類 |
参考:カラーミーショップ 公式サイト
▶https://shop-pro.jp/
※カラーミーショップには、月額費用・初期費用が無料のフリープランもあります。
shopify
shopifyは、世界175カ国で1,700,000以上も利用されているショッピングカートです。
133通貨・20言語に対応していますので、越境ECで世界を相手にビジネスチャンスを広げたい方には魅力的でしょう。
shopifyのベーシックプランの詳細は以下となります。
shopify | ベーシック |
月額費用 | 29ドル |
初期費用 | 0円 |
登録可能商品数 | 無制限 |
販売手数料 | 日本のクレジットカード:3.4% 海外のクレジットカード:3.9%% JCBのクレジットカード:4.15%% その他の取引手数料:2.0% |
テンプレート数 | 70種類以上 |
参考:shopify 公式サイト
▶https://shop-pro.jp/
無料ショッピングカート
- ・BASE
- ・STORES
- ・FC2ショッピングカート
- ・ゼロショップモール
- ・イージーマイショップ
月額費用を無料で利用できるショッピングカートは、ネットショップ初心者や副業の方でも利用しやすいでしょう。
無料なので手軽に始められるメリットはありますが、有料カートに比べると機能が見劣りすることもあります。
無料カートでネットショップ運営の知識や経験を積んで、事業が軌道に乗ると、より高機能な有料カートへの移行も検討しましょう。
それでは、5つの無料カートの特徴を紹介します。
BASE
BASEは、1,600,000ショップ以上が利用しているプラットフォームです。
これだけ多くのECサイトがBASEを選ぶ理由は以下となります。
- ・初期費用、月額費用が無料
- ・商品登録数無制限
- ・開設してすぐに使える決済方法
- ・テンプレートを選ぶだけでデザインが完成
- ・追加機能も豊富
- ・独自ドメイン利用可能
専門知識がなくてもネットショップ開業できるうえ、月額費用・初期費用が無料です。売り上げが発生しない限りは、無料で利用できるため安心です。
「売れるか分からないから心配」という方も安心してネットショップにチャレンジできるでしょう。
BASEの利用料金のプランは以下となります。
BASE | ワンプラン |
月額費用 | 0円 |
初期費用 | 0円 |
登録可能商品数 | 無制限 |
販売手数料 | 3.6%+40円 |
サービス利用料 | 3.0% |
参考:BASE 公式サイト
▶https://thebase.in/
このようにBASEでは、決済方法にかかわらず1注文に対して、一律6.6%+40円がかかります。
STORES
はじめての方でも簡単に、無料でネットショップが開業できるため、毎月10,000ショップ以上がSTORESを利用してオープンしています。
STROESを利用するメリットは以下となります。
- ・低リスクで始められる
- ・売り上げが増えても安心
- ・機能が豊富
- ・48種類のテンプレート
- ・決済方法が豊富
- ・顧客管理機能が無料
- ・販売手数料が5%とお手頃
STORESのフリープランの内容は以下です。
STORES | フリープラン |
月額費用 | 0円 |
初期費用 | 0円 |
登録可能商品数 | 無制限 |
販売手数料 | 5.0% |
テンプレート数 | 約40種類 |
参考:STORES 公式サイト
▶https://stores.jp/ec
FC2ショッピングカート
FC2ショッピングカートの特徴は、初期費用・月額料金が無料のプランであっても、フリーページ作成が可能な点です。
しかし、FC2ショッピングカートは決済代行会社と契約が必要となります。そのため、決済手段や決済手数料は決済代行会社によって変動します。また、無料プランでは独自ドメインを利用できないことがデメリットです。
FC2ショッピングカートの無料プランの内容は以下となります。
FC2ショッピングカート | 無料プラン |
月額費用 | 0円 |
初期費用 | 0円 |
登録可能商品数 | 無制限 |
販売手数料 | 契約する決済会社により変動 |
参考:FC2ショッピングカート 公式サイト
▶https://cart.fc2.com/
イージーマイショップ
イージーマイショップでは、無料で登録できる商品数は無制限です。
しかし、データ容量が100MBまでの制限があるため、実際には登録できる商品数に限りがあるので注意しましょう。商品画像の大きさにもよりますが、画像ファイルを抑えても約100点で容量オーバーです。
その他の特徴として、外部ブログにカートボタンを設置できる機能があります。
イージーマイショップの無料版の内容は、以下となります。
イージーマイショップト | 無料版 |
月額費用 | 0円 |
初期費用 | 0円 |
登録可能商品数 | 無制限 |
販売手数料 | 0円決済方法に応じて決済手数料が別途必要 |
テンプレート数 | 約40種類 |
容量上限 | 0.1GB |
参考:イージーマイショップ 公式サイト
▶https://www.easy-myshop.jp/index.html
有料と無料カートの4つの相違点
- ・データ容量・登録可能商品数
- ・デザインテンプレート
- ・集客機能の有無
- ・独自ドメインの利用
有料・無料カートどちらを選ぶにしても、この4つのポイントは重要な判断要素です。
必要な機能が不足していると、ネットショップを開業してから様々なトラブルとなります。それらを防ぐためにも、これらのポイントは必ずチェックしてサービスを選ぶようにしましょう。
それでは、4つの相違点について解説します。
容量
商品数を増やすほど、それだけビジネスチャンスを増やせるのがネットショップです。
しかしカートには、登録可能商品数に上限が決まっていることもあります。上限数が少ないと、商品の追加ができない事態にもなりますので、できる限り多い商品を扱えるのが良いでしょう。
また、登録可能商品数を無制限とアピールしている場合は、データ容量もチェックしてください。データ容量に上限がある場合は、商品画像が追加できなくなるので実質的には商品数の上限となります。
将来、どのくらいの商品数を取り扱うのかをよく検討して、カートを選ぶようにしましょう。
デザインテンプレート
ここで重要となるのは、デザインテンプレートが多いほど自分の思い描くショップデザインに近づくことです。
有料カートと無料カートを比較すると、テンプレート数は有料カートの方が多い傾向にあります。
また、ネットショップを構築する前に、どのようなデザインテンプレートがあるのかも必ず確認しましょう。テンプレート数が多くても実際は色違いばかりで、個性的なデザインを追求できないカートもあるためです。
また、完全にオリジナルのデザインを希望する場合は、別途費用がかかってもカスタムデザインができるカートにしましょう。
集客機能
効果的な集客機能が搭載されているかによって、ネットショップの成功を左右するでしょう。
カートに搭載されている集客機能が豊富なほど、様々な集客方法が選択できます。そのためカートは、できる限り集客機能が多いものを選びましょう。
有料カートであれば、集客機能が豊富にそろっていることが多いです。しかし、無料カートでは集客機能に制限がある場合や、集客機能そのものがない場合もあります。
集客機能が不十分ですと、開業以降にカートに不満を感じる原因にもなります。カートを選ぶ際には必ずチェックしましょう。
独自ドメイン
しかし、無料カートの中には独自ドメインに対応していない場合があります。無料カートを利用する際は、初めから独自ドメインが利用できるかどうかを必ずチェックしましょう。
ネットショップは、最初から独自ドメインを利用して運営するのがおすすめです。本格的にネットショップを開業する際には、SEOやリスティング広告を効果的に活用するためにも独自ドメインが必要となるためです。
有料と無料どちらのショッピングカートがおすすめ?
ネットショップ初心者であれば、無料カートでスモールビジネスから始めることが良いでしょう。ネットショップの運営ノウハウを学びながら、次第に規模を大きくすることで、必要な機能やショッピングカートが理解できるためです。
有料カートがおすすめなのは、月額売り上げが100万円以上のネットショップを運営する場合です。100万円以上を目指す場合には、デザイン性や集客方法だけではなく、受注確認や発送処理、入金確認がしやすいなどの機能性が重要となります。
これらが煩雑なカートであれば、確認するための人員が必要となり、人件費がかかるためです。そのため、大きなサイトを目指すほど、機能の豊富な有料カートが必要となるでしょう。
Enjoyed examining this, very good stuff, appreciate it. “While thou livest keep a good tongue in thy head.” by William Shakespeare.