メディアECとはECサイトとメディアを一体化させることで、ECショップ自体をひとつのWebメディアとして運営するという考え方です。この記事ではそんなメディアECの種類やメリット、始めるときに注意しておきたいポイントについてご紹介していきます。最後まで読んで是非参考にしてみてください。
Contents
メディアEC(メディアコマース)の種類
メディアECでは一般のネットショップのように、欲しいものを探しに訪れたユーザーに商品一覧から購入したい商品を選んでもらい販売するのではありません。ユーザーにとって役立つ情報や興味を引くコンテンツなどを作成、発信して、メディアのファンになってもらった上で商品を購入してもらうといったECサイトの構築が求められます。
ユーザーの関心を高めることがポイントとなるメディアECにはいくつかの型があり、大きく「コンテンツ型」「SNS連携型」「口コミ特化型」「キュレーションメディア型」「デザイン型」の5つに分けられます。それぞれの特徴について以下より解説していきます。
コンテンツ型
具体的には「このWebサイトは自分の知りたい情報が多く書かれている」「他社とは違う魅力があり面白い」など、利用するユーザーにとってメリットのあるコンテンツを継続的に続けていくことで多くの集客を可能にします。そのためユーザーのニーズを適切に把握し、素早く形にすることが求められます。継続的な発信を通して作っていくタイプのメディアECのため、成果が出るまで時間がかかりますが軌道に乗った場合には長期的な集客に期待ができます。
SNS連携型
SNS連携型のメリットは多くの「ユーザーの目に触れる可能性がある」ということが挙げられます。多くのSNSは拡散機能がついているため、有益な情報や興味を引く投稿をおこなうことができると、数多くのユーザーに自社をアピールすることが可能です。また普段の生活上でSNSを利用しているユーザーが大半であるため、ユーザーとの距離が比較的近い傾向があります。距離が近いことで信頼関係の構築がしやすいのはもちろん、ユーザーのニーズを把握しやすいのも特徴です。
デメリットとして、不適切と感じられる投稿をおこなってしまった場合に急速に拡散され、自社のイメージを大きく損なってしまう可能性が考えられます。
口コミ特化型
インターネットを通じて商品やサービスを購入する場合、口コミを重視するユーザーも多くいます。商品を購入しようと思ったものの口コミがあまり良くなかったら購入を止めてしまうユーザーがいるのはなんとなく想像できますよね。どのようなECサイトでも口コミは重要ですが口コミ特化型では口コミに特化し、レビューから商品を直接購入できるよう専用ボタンなどが設置されているのが特徴です。
健康食品やコスメなど利用してみないと実際の効果や使用感がわからない商品を扱う場合は、口コミ特化型が向いています。
キュレーションメディア型
実際にあるキュレーションメディア型を訪問してみると基本的な知識や使い方だけでなく、さらにマニアックな知識や応用的な使い方などを掲載されています。たとえば商品の写真や成分などの情報以外にも、商品についてのスタッフコメントや、関連リンクとして姉妹サイトへの導線も整えられているのが印象的です。
デザイン型
デザイン型ではメインコンテンツはもちろんヘッダーやテキスト、使用する写真にもこだわり、サイトに一貫したテーマを持たせることもポイントとなります。
ECサイトとメディアを組み合わせることのメリット
- ・SEO効果が高まる
- ・商品価値を伝えることができる
- ・顧客ユーザーの満足度アップにつながる
それぞれ解説してきます。
SEO効果が高まる
商品販売のみのECサイトはSEOでは上位表示が難しいとされています。その理由として、ECサイトでは商品名や商品説明などの情報のみのため、情報量が少なく検索エンジンで検索されにくい、また検索されてもアクセスされにくいというのが挙げられます。
ユーザーの多くは「なにかを知りたい・調べたい」「面白い情報が欲しい」といった目的を持ち検索をかけます。そのため商品以外の情報量が少ないECサイトは、メディアECよりもSEOでは不利に働くのです。
一方メディアECは、商品の基本的な情報だけでなく関連する知識や解決策も提供できます。商品に関連する情報を探しているユーザーの検索にヒットしやすく、アクセスもされやすいためSEO効果が高いです。
商品価値を伝えることができる
商品販売のみのECサイトはスペックや素材、サイズなどの商品情報を確実に記載することが求められます。元々関連商品について知識があるユーザーには過不足のない商品情報は不可欠です。しかしながら多くのユーザーを集客するためには、過不足のない商品情報のみでは関心を引くのが難しく向いていないといえます。
一方、メディアECであれば読み物として情報を提供しユーザーの関心を引けます。商品開発に至るまでの過程や製造者の想い、具体的な利用シーンなどで様々な角度から商品の魅力を伝えられるのです。
顧客ユーザーの満足度アップにつながる
また満足度を継続して提供できれば、信頼感や安心感が向上し長期的な利用にも期待できます。商品そのもののスペックや価格以外の部分で、集客を狙えるのはメディアECならではの特徴といえるでしょう。
メディアEC(メディアコマース)を始めるときのポイント
はじめからすべてを完璧にするのは難しいですが、以下の2つのポイントは確実に押さえて運用していきましょう。
- ・新しい情報を発信し続ける
- ・スムーズに回遊できる導線づくり
新しい情報を発信し続ける
ユーザーに価値があると感じてもらえる情報は、商品情報や記事以外にも、キャンペーンやセールの情報、最新のトレンド、新製品の最新情報など多岐にわたります。ユーザーのニーズを常に分析し価値ある情報を素早く発信できるサイト制作を意識するのがポイントです。
スムーズに回遊できる導線づくり
たとえば、どこに何の情報があるかがわからなかったり、関連リンクがほとんど設定されていなかったりするようなサイトは、ユーザーにとって使い勝手が悪くストレスを与えてしまうことになります。そのためサイトの滞在時間が伸びても疲れないようなサイト作りが理想です。
販売機会を逃さないためにも情報へアクセスがしやすい状態を作り出し、ユーザーの使い勝手がよい、回遊しやすい導線を意識してサイトを作るのがポイントです。
まとめ
ユーザーのニーズに捉えたコンテンツを作成し、価値を提供できれば、間違いなく集客や販促につながっていきます。