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チャージバックとは?EC事業者が知っておくべき対策

チャージバックとは消費者にクレジットカードの安心感ある利用を保障し、トラブル発生時には利益を守る重要な仕組みです。一方、カード会社にとってはチャージバックが認められると、商品代金を回収できない、損失が発生するといった事態にもなるケースもあります。
本記事では、チャージバックについて分かりやすく解説した上で、チャージバック発生を防ぐセキュリティ対策やクレジット不正利用の検知方法などについても解説します。

チャージバックとは?

チャージバックとは?

チャージバックとはクレジットカードで支払いをしたものの取引内容に納得できない場合、カード会社に対して注文取り消しを要求することです。カード会社が注文の取り消しに同意すれば、購入者は料金を支払う必要がなくなります。クレジットカードの保有者にとって、チャージバックがあることで安心して買い物できるといえるでしょう。

一方、販売者にとってはデメリットがあります。チャージバックが発生すると、販売者はクレジットカード会社に商品の代金を返金しなければなりません。発送済みの商品の場合、返品されないケースも珍しくなく販売者は状況によっては大きなダメージを受けることもあります。
近年、クレジットカードの決済処理は、決済代行会社が提供するシステムで行われることがほとんどです。そのため、決済処理の不備によるチャージバックは発生しにくいといえます。

チャージバックが起こる原因

チャージバックが起こる原因として、以下の4つが挙げられます。

  • ●クレジットカードが不正に利用された
  • ●商品の不良や破損により、購入者がクレジットカードの使用を認めない
  • ●カードで支払い後、商品が届かない(未発送)
  • ●決済金額より多い金額が請求されている

それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。

クレジットカードが不正に利用された

クレジットカードの不正利用が原因となり、チャージバック被害が発生するケースは多くあります。クレジットカードが盗難・紛失した場合やクレジットカード情報が漏洩・流出した場合に不正利用されてしまうケースがほとんどです。
クレジットカードを不正利用され記憶にない請求書が届いた場合、チャージバックを行うことで支払いを回避できるケースも少なくありません。

商品の不良や破損により、購入者がクレジットカードの使用を認めない

購入者が商品の代金を支払い、商品が手元に届いた後でもチャージバックの対象となることもあります。
例えば、商品がイメージと大きく異なる場合や、商品に不良や破損があるといった場合においてチャージバックは認められます。
また、商品説明や商品の写真と実物が著しく異なる場合も、チャージバックの対象となるでしょう。
購入者は商品に対して客観的にも認められるような不満がある場合、カード会社にその旨を申し立てることでチャージバックできます。

カードで支払い後に商品が届かない(未発送)

購入者がカード決済を利用し事前に支払いを行ったものの商品が届かない場合、チャージバックが認められることがほとんどでしょう。
また、販売者側が発送を怠った場合のみならず、商品が指定の日時に届かなかった場合もチャージバックの対象です。
注文した商品が使用予定の日までに届かず、チャージバックを行う人も珍しくありません。商品を発送する際に指定日時がある場合はしっかり期日に間にあうように手配するよう注意しましょう!

決済金額より多い金額が請求されている

決済金額よりも多く請求された場合も、チャージバックの対象となります。決済ミスに関するクレームは、処理上のミスで起こるケースがほとんどです。
販売者は管理及び運用体制の見直しを行ってミスが起こらないよう注意しましょう。

チャージバック発生を防ぐセキュリティ対策は必須

チャージバック発生を防ぐセキュリティ対策は必須

クレジットカード不正利用のトラブルは極めて多くあります。
チャージバック被害の発生を防ぐため、セキュリティ対策は必須といえるでしょう。
以下、クレジットカードのセキュリティ対策方法を説明します。

本人認証サービスの導入

本人認証サービスは3Dセキュアともいいます。VisaやMastercardといった国際ブランドでも採用されているセキュリティ対策です。本人認証サービスでは、購入者に対し自身が事前に登録しておいたパスワードを決済時に入力させ、照合してもらうことで不正利用を回避できる仕組みとなっています。
近年ではクレジットカードの利用者が安全かつ安心して決済できるよう、従来の3DセキュアをバージョンアップしたEMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)の提供も行われています。EMV3Dセキュアはクレジットカード利用者の決済情報などから判断し、リスクが高いと思われる取引に限り、ワンタイムパスワードやリスクベース認証という端末認証などを実施しています。

また、従来の3Dセキュアとは違いリスクが高い取引のみ認証実施を行えるため、消費者の負担軽減やECサイトにおける途中離脱の回避しやすく、販売者側にとってのメリットにもなるでしょう。
3Dセキュアの導入など、本人確認を徹底して行っていれば、加盟店側がチャージバックによって損失を被るリスクを軽減できます。

券面認証の導入

券面認証とは、決済を行う購入者にカード番号のみを入力させるのではなく、セキュリティコードもまた入力させる仕組みです。
セキュリティコードはクレジットカードの裏面、もしくは表面に記載されている3桁、または4桁の数字です。購入者にセキュリティコードを入力してもらうことで、不正利用防止を期待できます。

券面認証はセキュリティ対策におけるメジャーな対策といえるでしょう。券面認証はカード会社でほぼ100%普及しています。
セキュリティコードは3桁、または4桁と覚えやすく、購入者は決済時に手軽に入力できるというメリットもあります。
ただし、クレジットカードが盗まれた場合は注意が必要です。カード番号と一緒に情報が流出し、不正利用されてしまうリスクもあります。

不正検知システムの導入

不正検知システムとは決済情報を機械的に分析し、不正を事前に回避する仕組みです。カードの不正利用による注文には違和感があるケースも少なくありません。
例えば、同じサイトから大量注文を短時間でしていたり、同一ユーザーが同時刻に複数サイトで注文していたりといった不自然な行動が見受けられます。

このような不正利用が行われた場合、注文履歴や注文情報を確認することにより、不正であると分かるケースもあります。しかし、膨大な注文データをチェックしていくのは手間がかかり、大変な作業です。
不正検知システムによって、氏名、クレジットカード番号、メールアドレス、利用者のデバイス情報、取引頻度、過去の取引情報を検証すれば、不正利用リスクを事前に検知できます。不正利用を事前に防ぐことで、被害を回避できるでしょう。

クレジットカード不正利用の検知方法

クレジットカードを不正利用されたと思ったら、クレジットカードの利用履歴を確認してください。
クレジットカードの利用履歴は郵送による通知のみならず、近年では専用のアプリやサイトでも確認できます。利用履歴に心当たりのない請求金額があったら、不正利用された可能性があります。

カードが手元にあるか確認した上で、カード会社に連絡して確認を取りましょう。クレジットカードの不正利用を感じたら、スピーディーな対応が重要です。

不正利用されやすい商品とは

クレジットカードの不正利用はどの商品においても起こり得ます。しかし、不正利用に使われやすい商品もあります。近年において転売を目的にした不正利用は少なくありません。転売しやすい商品や消費者からのニーズが高い商品は、不正利用されやすい商品といえるでしょう。

以下の商品が主に不正利用されやすいといわれています。

  • ●高額な家電製品、最新の家電製品
  • ●ブランド品
  • ●PCやタブレットなどのデジタル機器
  • ●デジタルコンテンツやゲーム機器

これらの商品を扱っているEC事業者やネットショップを開設予定の人は注意してください。
セキュリティ対策などをしっかり行うことで、不正利用を回避しやすくなります。

クレジットカードの不正利用が起こってしまったときの対処法

クレジットカード不正利用の検知方法

クレジットカードの不正利用は対策していても、完全に回避できるとは限りません。不正利用が起こってしまったときにはどのような対処法を取るべきなのでしょうか。
ここでは、クレジットカードの不正利用が起こってしまったときの対処法を紹介します。

クレジットカード会社へ連絡する

クレジットカードを不正利用されたかもしれないと思ったら、カード会社にすぐに連絡してください。放置しておくと、不正利用が繰り返されたり、問題が大きくなったりします。違和感を少しでも抱いたら、カード会社へ連絡するようにしましょう。
カード会社は紛失・盗難に関する問い合わせ窓口を設けています。クレジットカードの紛失や不正利用は重大な問題です。そのため、ほとんどのカード会社がお問い合わせ対応を24時間365日行っていると見受けられます。専用の窓口に電話で問い合わせ、事情を話してください。

また、最近では、不正利用の際、ネットで手続き可能なカード会社も増えてきています。ネット受付に対応している場合、ネットでの手続きでも構いません。
カード会社は紛失や盗難に遭ったと考えられるクレジットカードを利用停止にしてくれます。この手続きを行うことで、第三者は該当のクレジットカードを利用できなくなります。

ただし、クレジットカードは利用停止にしたら使えなくなるので注意してください。盗難に遭ったと思っていたカードを発見した場合であっても、利用停止を解除できません。

クレジットカードを再発行する

カード会社が調査した結果、不正利用が認められたら、クレジットカードが再発行されます。
また、不正利用が認められない場合であっても、不安を感じる場合はカードの再発行を一般的に行えます。

遺失届、もしくは盗難盗難届を提出する

カード会社に連絡したら、近隣の警察署、もしくは交番に行き、紛失なら遺失届、盗難なら盗難届を提出してください。
「カードは利用停止にしてもらったから使えないし、警察に行く必要はなさそう」と思う人もいるかもしれません。しかし、遺失届、あるいは盗難届を提出していない場合、カード会社の補償を受けられないこともあるので、紛失届、盗難届のいずれか状況に合った方を提出するようにしてください。

警察に遺失届や盗難届を提出すると受理番号をもらえます。受理番号を受け取ったらカード会社に連絡し、その受理番号を伝えてください。クレジットカードの発行を行ったカード会社と情報を共有しておく必要があります。
また、海外で紛失や盗難に遭った場合、海外用の紛失、及び盗難お問い合わせ窓口で事情を説明した後、現地の警察署や交番に届け出してください。海外用の紛失や盗難お問い合わせ窓口が設けられていないクレジットカード会社の場合、通常の窓口に相談しましょう。

まとめ

チャージバックとはクレジットカードの利用者の利益を守るだけでなく、安心して利用するために重要な仕組みです。
一方、販売者にとってはチャージバックが発生すると損失が発生してしまうこともあります。その点は注意しておきましょう。
販売者はチャージバックが発生しないよう、クレジットカードのセキュリティ対策をしっかり行うなど仕組みを整え、購入者は不正利用されたと少しでも感じたら、カード会社に迅速に連絡して不正利用の被害額が大きくなるのを回避しましょう!

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コメント

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