参考:経済産業省「令和2年 度電子商取引に関する市場調査」
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/210730_new_hokokusho.pdf
そのような方におすすめなのは、アメリカのAmazon.comへ出品することです。Amazonにはグローバルセリングと呼ばれる機能があり、海外のAmazonへの出品が比較的簡単にできるためです。本記事では、Amazon.comへの出品登録方法について詳しく解説します。
Contents
Amazon.comの登録方法
- 1.グローバルセリングの設定
- 2.Amazon.comのアカウント登録
- 3.アカウントを有効化するための認証設定
また、アカウント設定をするのに必要な物品は以下のとおりです。事前に準備をしてください。
- ・パスポートや運転免許証のコピー
- ・クレジットカード情報
- ・売上入金用に国外の銀行口座
それでは、Amazon.comの登録方法の各ステップについて詳しく解説します。
まずはグローバルセリングの設定
Amazon.co.jpのセラーセントラルにログインをしてください。次に、在庫タグを選択して「グローバルセリング」をクリックします。「北米」「ヨーロッパ」「日本」「インド」タグから「北米」を選択して、「今すぐ登録」をクリックすることで設定が完了です。
グローバルセリングを利用することで、以下の表のようにアメリカ以外にも様々な国のAmazonに出品できます。
アメリカ大陸 | ヨーロッパ | アジア太平洋 | 中東 |
Amazon.com Amazon.ca Amazon.com.mx Amazon.com.br |
Amazon.co.uk Amazon.de Amazon.fr Amazon.it Amazon.es Amazon.nl Amazon.se Amazon.pl |
Amazon.co.jp Amazon.in Amazon.com.au Amazon.sg |
Amazon.ae Amazon.com.tr |
Amazonは中国からは撤退したものの、多くの地域でサービスを提供しています。日本にいながらにして世界中のユーザーに商品を販売できるのが魅力といえるでしょう。
Amazon.comのアカウント登録方法
グローバルセリングを利用しても、それぞれの海外Amazonのセラーアカウントが必要となるためです。アカウントを登録するためには、以下の5つの手順が必要となります。
- ・出品者条件の承諾
- ・出品者情報の登録
- ・銀行口座・クレジットカード情報の登録
- ・Tax情報の登録
- ・商品情報の選択
5つの手順について詳しく解説します。登録情報によっては、後から変更できない箇所もありますので注意してください。
出品者条件の承諾(Seller agreement)
・Legal name
Legal nameとは登録するための正式名称のことで、個人で登録する場合にはフルネーム、法人で登録する場合は会社名と本人のフルネームを記入してください。この項目は後から変更ができないので間違えのないように記入しましょう。ちなみに、Legal nameはAmazon上で表示される名前ではありません。
・Seller agreement
Seller agreementはアカウントを登録するにあたって、利用規約を読んで同意したかを確認する項目です。利用規約を読んでチェックボックスにチェックを入れてください。
2つの項目の入力が完了したらNextボタンをクリックします。
出品者情報の登録(Seller Information)
・Street address
Street addressは番地のことで、続くフォームとあわせて住所を入力します。日本国内の住所で問題ありません。法人の場合で銀行口座やクレジットカード明細書に記載されている住所と異なる場合には、アカウント開設後に個人の住所を追加する必要があります。
・Choose your unique business Display Name
Display Nameは、Amazon.comで表示されるショップ名のことです。
・If you sell your products online, enter your website URL
ECサイトをお持ちの場合はURLを記入し、なければ空欄となります。
・Select an option to receive a PIN to verify your phone number
本人確認の方法を電話・SMSのどちらかを選択します。
・Telephone number
国は日本を選択し、本人確認のために連絡を受ける電話番号を記入します。注意点は国番号81の後は、電話番号の最初の「0」を省略することです。
・phone verification Language
japaneseを選択して、横の「Call me now」ボタンをクリックします。
本人確認のPIN番号を受け取ると入力画面になりますので、PIN番号を入力してNextボタンから次へ進みます。
銀行口座・クレジットカード情報の登録(Billing/Deposit)
この登録画面では以下の入力項目があります。
・Set up your billing method
クレジットカード情報の入力項目です。国内のカードであっても、国際的に利用できるのであれば問題ありません。
・Set up your deposit method
Amazon.comの売り上げを入金するための銀行口座を入力します。売り上げを受け取るためには、Amazon海外口座送金サービスに対応している国の銀行口座を登録する必要があります。「9桁のABA Routing number」「口座番号」「口座名義」を入力してください。
海外口座を持っていなければ「Payoneer」などの利用を検討しましょう。入力が完了すると、Nextをクリックして次に進みます。
Tax情報の登録(Billing/Deposit)
まずは「Start tax interview」から「Launch Interview Wizard」をクリックしてください。すると、Tax関連情報の入力画面となり記入項目は下記のとおりです。
・Who will receive income from Amazon or its subsidiary?
個人で登録する場合は「Individual」、法人で登録する場合は「Business」を選択します。
・For U.S. tax purposes, are you a U.S. person?
アメリカに住んでいる方はYes、住んでいない方はNoを選択します。
・Full name
フルネームを入力してください。
・Country Of Citizenship
国籍を選択します。
・Type of beneficial owner
個人で登録する場合は「Individual」、法人で登録する場合は「Corporation」を選択します。
・Permanent address
住所の入力です。
・Mailing address
郵便配達先の住所がPermanent addressと同じ場合は、チェックを入れてください。
・Do you consent to provide an electronic signature for you IRS Form W-8BEN?
税金の関連文書に電子署名で同意する場合はYesを選択します。
・Signature
電子署名欄にフルネームを記入して同意します。
入力を終えると「Submit」を押して登録完了です。
商品情報の選択(Products Information)
・Tell us about your product categories. You can add or edit your choices later as well.
この画面ではAmazon.comの商品カテゴリーの一覧が表示されます。出品予定の商品が決まっている場合は、商品カテゴリーを選択してください。
また、出品予定の商品が決定していない場合は「Skip for now」をクリックしましょう。商品情報の選択は、後からでも編集可能なので出品する商品が決まってから選ぶこともできます。
ここまでの手順でAmazon.comのアカウント登録完了です。
登録時に表記が英語のため戸惑ってしまう方もいるかもしれませんが、Amazon.comのセラーセントラルでは日本語表示の切り替えも可能なので安心してください。
アカウントを有効化するための認証設定
次のSeller Identity Verificationでは、国籍・メールアドレス(必須)・電話番号(任意)を入力し「Submit」ボタンをクリックします。必要な書類を提出するページとなりますので、以下の項目に適したファイルを添付します。
・1 document proving national identity
パスポートや運転免許証などの身分証明書を、pdf・png・gif・jpgのいずれかの形式でアップロードします。
・1 bank account statement
銀行口座またはクレジットカードの明細書のコピーをアップロードします。明細書の条件はアカウントの住所と一致していることや、90日以内に発行されていることです。
書類を提出すると認証設定の完了です。
まとめ
本記事で紹介したように、Amazonのグローバルセリングを利用することで、海外への出品が比較的簡単にできます。そのため、Amazonは越境ECに挑戦するための1つの選択肢といえるでしょう。
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