そこで今回は、インターネットでの商品販売ツールとしてのネットショップとフリマアプリの違い、それぞれの基本的な使い方とメリット・デメリットを解説します。
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ネットショップとフリマアプリの違い
ネットショップ
実店舗を経営しながら運営されることもあれば、実店舗を持たずにネットショップのみで販売をしている店舗もあります。サイトを訪れたユーザーすべてが顧客となる可能性があり、幅広い人へ販売するチャンスがあるのもネットショップの特徴です。
ネットショップはあくまでも店舗なので通信販売にあたり、消費者を守るための法律「特定商取引法」に基づいた運営が求められます。そのため、ネットショップ運営では通信販売におけるルールを守った表示や広告提示などが必要です。
フリマアプリ
店舗を持っている人はもちろん、個人間でも簡単に売買できるのが、ネットショップと大きく異なります。フリマアプリで提供されているサービスはパソコンでも利用できますが、スマホアプリで売買が行われることが多いので、主にスマートフォン向けのサービスです。
スマホアプリは、匿名で利用できる点が大きな特徴です。個人間の売買でも、個人情報を相手に出すことなく取引を完結できます。販売方法も簡単で、スマホのカメラで撮影した写真をアップして値段を付けて出品登録をするだけで容易に売買ができるので、お小遣い稼ぎや不用品処分に使われることもあります。
フリマアプリでの販売は通信販売には当たらないため、ネットショップのような特定商取引法に該当せず、個人でも気軽に売買が可能です。一方、基本的にフリマアプリのユーザーを対象に販売するので、ネットショップよりもターゲットが限られます。
ネットショップの使い方
以下では、基本的なネットショップの使い方から解説していきます。
事業計画の策定・仕入れ方法の確認
どのような目的を持ち、誰をターゲットにどのような商品を販売するのかを具体的に設計しておきましょう。事業計画で決めた商品の仕入れ方法は、仕入れ先や仕入れ数、納品までの日数などを確認しておきます。
商品販売に必要な届け出または販売許可の取得
例として、食品を販売するには「食品衛生法に基づく営業許可」、中古品は「古物商許可」、酒類は「通信販売酒類小売免許」などが必要です。無届け、無許可で販売すると罰則が科されるため、販売する商品に届け出や許可が必要かどうかを確認して必要な届け出や許可を取得しておきましょう。
また、特に罰則はありませんが、開業時には所轄の税務署へ「開業届」を提出しておくと屋号で銀行口座の開設ができたり、青色申告で節税ができたりするメリットがあります。
利用するECサイトの種類を選択
モール型とはショッピングモールのような総合ショッピングサイトの中に出店するタイプ、ASP型はネットショップの運営システムを借りるタイプです。モール型は集客力が高くキャンペーンなどを実施しやすい反面、毎月かかるコストが高くなります。
一方、ASP型は集客努力が必要となりますがデザインの自由度が高く、コストもモール型よりリーズナブルと言うメリットがあります。既存サービスを使う場合は、どちらの出店サービスが適しているかを選定しましょう。
決済方法・配送方法の決定
配送は商品価格にも関わる要素なので、割引や集荷サービスなども含めて配送事業者を決めましょう。
ネットショップのシステム作成
フリマアプリの使い方
以下では、一般的なフリマアプリの使い方を解説します。
フリマアプリのインストール・ユーザー登録
購入者は販売者の取引評価やプロフィールを確認して信用性を高める仕組みですが、登録したてのユーザーは情報が少ない状態です。安心できる取引ができるよう、プロフィールは詳しく書きましょう。
商品情報の作成・出品
タイトルにも商品のブランドやカラーなどのキーワードを入れると、目につきやすくなるのでおすすめです。販売価格や配送方法、配送料なども、この時点で設定します。
商品情報の作成が終わったら、「出品」を押すだけで出品完了です。
ネットショップのメリット・デメリット
日本はもちろん、海外へも販路を広げられます。ASP型のサービスを利用すればショップのイメージに合ったデザインやレイアウトのネットショップを容易に設定可能で、商品登録から発送に至るまでの一連の作業を効率化できる点も魅力です。
ネットショップのデメリットは、フリマアプリと比較すると導入に手間がかかること、ある程度Webマーケティングの知識が必要なことです。ただ商品を登録しただけでは売れないため、サイトを訪れる人を増やすための施策として、広告やSEO対策なども必要となります。
フリマアプリのメリット・デメリット
新品だけではなく中古品も販売可能で、思いの外高く売れることも珍しくありません。また、匿名で販売できるため、個人情報をインターネット上に載せたくない方にも最適です。
デメリットは、買う側も初心者が多くトラブルにつながりやすいこと、システム使用に必要な手数料が高くつくことです。1取引で完結するユーザーが大多数なので、リピーターがつきにくい点もデメリットといえます。