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柔術とは?柔術の派生や歴史について


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柔術は日本の古武道の一つで、徒手と短い武器による攻防の技を中心とした武術です。
世界各国に様々な武術がある中でも、殺傷を目的とせず、拿捕や護身を目的としている点が特徴的で、柔術からの派生武術には柔道があるほか、
細かく分派していった流派にはブラジリアン柔術や、ヨーロピアン柔術などがあります。

柔術(じゅうじゅつ)の歴史

柔術の源流は平安時代に遡りますが、歴史上で柔術という呼び名が登場するのは江戸時代1532年の竹内久盛が最古とされています。
このころの柔術は、戦国時代の名残から、武芸として武士たちに嗜まれた組討、人を捉えるための捕手と呼ばれた技、それらを鍛錬するための相撲、あるいは小太刀や脇差を用いた護身術、などが構成要素でした。その後の江戸初期には、単に武術としてだけではなく、

禅や中国思想などの影響、中国文化の影響などを受け武芸だけにとどまらず、精神性や理念などが体系化され、そこから柔術・柔道、和、やわら、など多くの流派が誕生しました。

これらの流派は武者修行の流行と共に全国に広がり、江戸時代末期において各流派の交流試合や他流試合なども行われていたようです。
明治時代になると、社会情勢の影響を受け一時的に下火になったと言われていますが、
むしろ地方の村落などでは娯楽の一種として受け入れられるようになり草の根的に盛んになっていったようです。

またこの頃警視庁での採用を巡って天津真楊流をベースにした講道館柔道と柔術が試合し、講道館柔道が勝利したことで、
柔術全体が柔術の一流派の派生系であった柔道に変わっていく流れになりました。

その後大正・昭和と柔道が普及していったのに対し、柔術は次第に衰退していき、戦後になるとGHQの介入によってさらに競技人口が減り廃れていきました。
そして現在、全体としてはかつてのように盛んには行われていないものの、柔術から柔道、ブラジリアン柔術、合気道などと分派していった武術の競技人口は世界に広がり、
また伝統的な柔術も複数の流派は伝承が続けられており、一部の流派では再興していく流れもあるようです。

柔術(じゅうじゅつ)から生み出された武道

柔術を源流とする武道は、スポーツとして楽しまれるものから、護身術やさらに実践的な変化を遂げたものなど非常に多く見受けられます。
細かく見ていくとキリがないため、今回は柔術を母体する武道の中でも特に代表的なものをご紹介します。

柔道

柔道・投げ

前述の通り柔術の一流派(起倒流・天津真楊流)をベースに、西洋の教育理論などを加えて嘉納治五郎が創始したのが柔道です。
(嘉納流柔術とも言えるかもしれません。)初期の柔道は投げや固めの技法と、当身や武器を想定した技を目指しましたが、次第に当身や対武器を想定した技は廃れていきました。

その後柔道は「柔よく剛を制す」という理念のもと心身の力を最も発揮できるように創意工夫された原理を持って発展し、
警視庁や学校教育に取り込まれるようになったことで全国的に広く普及しました。

また嘉納の功績には世界に柔道を広めるための普及活動を熱心に行ったことも挙げられます。
嘉納が旅先などで外国人に披露した体格的に不利な条件でも通用する投げ技は、柔道の何たるかを彼らに深く印象付けました。
これらの経緯を経て次第に海外からの入門者は増え、彼らが学んだ柔道を帰国後に自国で普及させていったことにより、競技者は世界中に広まりました。

現在柔道の乱取り試合はオリンピック競技の一種となり世界的な競技人口は187あまりの国と地域に普及しています。
しかしおよそ50年余りの急速な国際化が図られた一方で、国内の柔道と国際化、競技化された柔道は、技の判定基準や、
罰則・禁止事項などを例にスポーツの多様化という面で乖離が進んでいるという問題もあります。

合気道

合気道は大正末期から昭和前期にかけて始められた武道で、創始者の植芝盛平が柔術や剣術を研究し独自の精神哲学をまとめた体術を基本とする総合武道です。
体格差に関わらず相手を制することができるとしている理念はよく知られており、稽古や鍛錬を通じて自然との調和、世界平和への貢献なども理念としています。

合気道は投げ技や固め技が中心となり相手を傷つけることを目的とした打撃技の稽古はあまり行いません。
理念としては「精神的な境地が技に現れる」と言われるように精神性が重視される側面があり、これは創始者植芝の神道・大本教などからの影響が伺われます。
植芝の思想や生い立ち、超人的なエピソードは語り継がれることで多くの合気道家にカリスマ的な影響力を持ち、武術をベースとしながらも、
勝ち負けを争わない「愛の武道」、「和の武道」と形容されることもあります。

現在合気道は世界中に支部道場が開設されるなど競技人口も多く、単に武術としてだけではなく、健康法や、女性などの非力なものの護身術としても実践されています。

空手・拳法の流派

空手

和道流空手、神道自然流空手などの空手の流派や日本拳法、バーティツ(バートン流柔術)などの拳法も柔術の影響を受けています。

軍隊格闘技

柔術の一部の技や、柔術をベースとした応用技は軍隊の近接戦闘などにも採用されています。

柔術(じゅうじゅつ)の分類

ブラジリアン柔術

柔術は古流柔術と現代柔術・ブラリジリアン柔術・合気道の2つに分けることができます。
古流柔術と呼ばれる徒手を基本とした武術体系は江戸時代までの柔術を指し、甲冑の着用を想定するか否かでさらに細かく2つに分けることができます。

古流柔術(こりゅうじゅうじゅつ)

江戸時代までに起こされた柔術、いわゆる古流柔術は前述の通り、甲冑を装備を想定するか否かで2つに分けることができます。
このうちよく発展したのは甲冑を着込んだ状態を想定しての武術で、甲冑に覆われていない部分に特化した技や、多数の敵を想定した技などに比重が置かれています。

まとめ

以上が柔術に関するご紹介になります。
今回は大きく柔術の体系を開設いたしましたが、今なお現存している流派は確認できるだけでも50を超えるほどであり、
これ以外にも非常に多くの亜種や派生流派が存在していることが想定され、これらからも柔術は日本の武道の父と呼ばれるほど数多くの武道に影響を与えたことが分かります。

また今回は触れなかったブラジリアン柔術は格闘技としても著名で、中でもグレイシー一族によるグレイシー柔術は寝技を主体とした技構成と、体格的に勝る相手を想定した技などから、広く競技人口が増えています。


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